コロナ禍の終息が見えない状況の中、再び雨の季節がやってきました。
夏はゲリラ豪雨や台風など、災害が増える季節です。今回は、豪雨や津波の被害に遭わないために役立つ知識を、ほんのごく一部ですがご紹介していきたいと思います。
●豪雨
令和元年に千葉県を襲った台風15号による被害や、昨年7月の熊本を中心とする豪雨災害など、ここ数年夏の時期に大規模な自然災害が起きています。
どのタイミングで・どこへ避難するか考えるにあたり参考になるのが「ハザードマップ」で、ほとんどの市区町村で配布されているのに加えて国土交通省のハザードマップポータルサイトでも調べることができます。
「土砂災害警戒区域」や「家屋倒壊等はんらん想定区域」など、特に注意が必要な場所であれば、より安全な場所へ避難する「立ち退き避難」が基本です。避難所はもちろん、車やホテルに避難するという選択肢もあります。
また比較的安全であると想定される地域であれば、停電などに十分に備えた上で自宅待機する手もあります。
実際に災害が起きてしまった際に「誰が」「どのタイミングで」「どのように動くか」という行動計画を、事前に地域や家族で話し合って決めておくのが望ましいとされています。
●津波
海といえば開放的で爽やかなイメージがありますが、一方で津波のような大災害が発生することもあります。2011年3月の震災に伴い発生した津波がもたらした甚大な被害は、いまだ記憶に新しいという方も多いのではないでしょうか。
津波は必ずしも巨大地震に伴って起きるとは限らず、例えば明治三陸沖地震は震度4程度であったにもかかわらず津波が発生し、多くの命が失われました。
もし海にいるときに津波が発生したら、浜辺などよく見えるところで津波が来ていることを示すオレンジ色の旗(オレンジフラッグ)が振られたり掲げられたりする場合があるので、見つけた際はすぐに陸に上がります。また付近の建物でオレンジフラッグが掲げられている場合、それはその建物が津波避難ビル・タワーであることを示しているので、すぐに建物内に入り高いところへ避難してください。
学校などの防災訓練ではクラスごとにまとまって避難をしていたという方も多いと思いますが、津波の際は人を待ったりせず、ばらばらでもいいので速やかに避難することが大切です。実際東日本大震災の際にも、「津波てんでんこ」(各自で判断しててんでんばらばらに逃げる)という標語に従って素早く避難した子供たちが助かったそうです。
●離岸流
津波よりもう少し身近な海の危険として有名なのが離岸流です。
離岸流は、波打ち際から沖合に向かって流れる強い海流で、これによって起きた有名な事故に「橋北中学校水難事件」があります。
離岸流の中でまっすぐ岸に向かって泳いで戻ることは競泳選手でも難しいといわれていますが、岸と平行に泳ぐことで流れから抜け出すことができます。また、泳ぎの得意な人であれば岸に向かって斜め45度方向に泳いでも抜け出せます。
普段の生活の中でしっかり災害に備え、またレジャー中に巻き込まれうるトラブルについて知って、今年の夏も乗り切っていきましょう。
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