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AIと人との関わりについて


近年AIという言葉は一般的に理解される言葉となってきました。具体的に「AIとは何?」と聞かれ大半の方は何となく簡単に答えることはできるのではないでしょうか。数年前までAIという言葉を聞いた事のない人に説明することは江戸時代の人にスマホを説明するくらい難しいことだったように思えます。ただ、大半の方のAIについての理解はかなり浅く正確性がかけているように感じます。


AIという人工知能の区分の中でもより大きく使用されるのは機械学習(Machine Learning)とよばれるデータを使って学習するコンピューターアルゴリズムになります。機械学習はあくまで計算機の延長線上にあるものとして考えていただいて問題ありません。


ただ、深層学習(Deep Learning)は機械学習よりさらに複雑なものになり、機械学習は反復学習をして学習結果を法則化し、規則性や関係性を見つけるには人間が定義する必要がありますが、ディープラーニングは人間の定義なしで類似度や規則性を判断し、その傾向を学習させていくことができます。つまりアルゴリズム自体をコンピューターが作っていくことになります。


ディープラーニングを開発するAIエンジニアですら、AIが作り出すアルゴリズムを追うことができないと言われているぐらい複雑化しているのが現状です。イーロンマスクはインタビューの中でGoogleがAIに管理者権限を渡していることを暴露し、ディストピアな世界が起こりうる可能性を示唆しました。アメリカ政府もAIの規制に乗り出しており、連日ワシントンDCでは公聴会や意見交換会が行われ、どのようにAIのルールを設けるかが大きな課題となっています。2021年に元フェイスブック社員がFacebookのアルゴリズムにバイアスがあることをリークして話題になったりしました。例えばアメリカ社会の中で黒人やヒスパニックへの差別は存在しており、既にバイアスがかかっているデータからAIが学習することでAIのアルゴリズムはバイアスに満ちたものとなってしまいます。

人間には感情がありますが、AIには感情がありませんので、最終的な良し悪しの判断はやはり人間が行う必要があります。


ディープラーニングの重要な構造にニューラルネットワークというものがあり、これは人間脳内の神経細胞を模した数学モデルとなっております。脳科学の分野においては「意識とは何か」といった議題が頻繁に取り上げられるようになり、多くの論文が注目を浴びています。なぜならAIは限りなく生物に近い次元で存在しており、AIの進化に伴い定義も大きく変わっていくと予想されます。


人類は新しい発明をする度にリスクを負ってきました。原子力が発明された際も人類が滅びる可能性があるのではないかといったディストピア的思想がはびこりました。現に原子力は爆弾として人類を脅かす物となりました。しかし、同じ原子力でも原子力発電は人類の発展に大きく寄与しました。事実として再生可能エネルギーで日本の電力の全てをまかなうことは難しく、今後自動運転やEVが広まるにつれさらにエネルギーが必要となります。同じようにAIは人間にとって脅威となる可能性は非常に高く、同時に必要不可欠な物になることは間違いありません。AIという新たな人類の発明に対して、我々は怖れずにしっかりと本質を見極めて理解していく必要があります。


ナレッジポート 安川

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